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ノルウェイの森
村上春樹氏著の「ノルウェイの森」が大好きなあまり、以前1頁ごとに絵を描いたことがありました。
描きなおした絵を含めますと、500枚以上になります。制作期間はおよそ三ヶ月。この濃密な時間があったからこそ、
今のタッチが生まれてきたのだと思います。
上記は、2011年に外苑前のDAZZLEというギャラリーで開催された「ポスターを描く2」に出品した作品です。
デザイナーとイラストレーターとのコラボ作品で、私はこのとき加藤賢一さんとご一緒しました。
このときの詳しいお話はこちらからどうぞ>>>

ノルウェイの森のイラストから、選りすぐりのものを抜粋してご紹介いたします。
章ごとに分けています。全部で4頁。お楽しみください。下記の小さな写真をクリックすると、拡大画像がご覧いただけます。
(2) NW(4〜6章) はこちら >>  /  (3) NW(7〜9章) はこちら >>  /  (4) NW(10〜11章) はこちら >>


< 第一章 >



image01 「身をのりだしてその穴の中をのぞきこんでみても何も見えない。 僕に唯一わかるのはそれがとにかく おそろしく深いということだけだ。見当もつかないくらい深いのだ。」   image02 「私のことを覚えていてほしいの。私が存在し、こうしてあなたのとなりにいたことをずっと覚えていてくれる?」「もちろんずっと覚えているよ」と僕は答えた。


image03 「ねえ、いい?もし私が今肩の力を抜いたら、私バラバラになっちゃうのよ。私は昔からこういう風にしてしか生きてこなかったし、今でもそういう風にしてしか生きていけないのよ。」   image04 「僕の体の中に記憶の辺土とでも呼ぶべき暗い場所があって、大事な記憶は全部そこにつもってやわらかい泥と化してしまっているのではあるまいか、と。」


< 第二章 >



image05 「男ばかりの部屋だから大体はおそろしく汚い。ごみ箱の底にはかびのはえたみかんの皮がへばりついているし・・・(略)」   image06 「キズキはたしかに冷笑的な傾向があって他人からは傲慢だと思われることも多かったが、本質的には親切で公平な男だった。」


image07 「僕もとくに午後の授業に興味があるわけではなかったので学校をぶらぶらと坂を下って港の方まで行き、ビリヤード屋に入って四ゲームほど玉を撞いた。」      


< 第三章 >



image08 「突撃隊の話をすると直子はいつも笑った。彼女が笑うことは少なかったので、僕もよく彼の話をしたが、正直言って彼を笑い話のたねにするのはあまり気持の良いものではなかった。」   image09 「道路に落ちた大きなプラタナスの枯葉を踏むときにだけくしゃくしゃという乾いた音がした。」


image10 「この寮で少しでもまともなのは俺とお前だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ。」   image11 「彼の頭上にはそういう力が備わっていることを示すオーラが天使の輪のようにぽっかりと浮かんでいて・・・(略)」


image12 「ベッドも照明もカーテンも何もかもがラブ・ホテル特有のけばけばしいもので、僕の頭は二日酔いでぼんやりしている。」   image13 「クリスマスに僕は直子の大好きな「ディア・ハート」の入ったヘンリー・マンシーニのレコードを買ってプレゼントした。僕が自分で包装して赤いリボンをかけた。」


image14 「それでも用意した小さなロウソクを二十本立て、マッチで火をつけ、カーテンを閉めて電気を消すと、なんとか誕生日らしくなった。」   image15 「新しいのは鹿の編みこみが入った赤と黒の可愛いセーターで、セーター自体は素敵なのだが、彼がそれを着て歩くとみんなが思わず吹きだした。」


image16 「彼女を長い間抱きしめていた。」   image17 「私が自分できちんと全部引き受けるべきことなのです。」


image18 「食堂の灯はいつもの半分しかついていなかった。」      
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